親と子どものエトセトラ

「応える」、「工夫する」、「察する」、「見る」。

とこちゃんWEB担当、浅野です。
先日、とこちゃんの発表会の取材でとこちゃん子たちの勇姿+かわいらしい姿を見て、そして、保護者の皆さまの「おたのしみタイム」で、見事な演技と演出を拝見し、「とこちゃんってホントにいいところだなあ」、としみじみ思った浅野です。

先日のような発表会や、10月に行われた運動会などで子ども達の成長している姿を見ると、子ども達が保育園で過ごしている時間に対して、「喜び」や「愛情」というような、「肯定的な感情(保育園での時間も悪くない、いい時間なんだ!)」が涌いてきて、預けることへの罪悪感のようなものが薄れ、保育園への感謝の気持ちがじんわりと涌いてくるのではないでしょうか?

子供との時間について以前書いた、「どれだけの、どんな時間を子供と過ごせばいいのか」で、よしこ先生の話しとして、こんな事を書きました。

「離れている間の様子を保育士から聞いたり、運動会や発表会などで子どもの成長を見たりすると、“ああ、いい経験をしているんだな”、“可愛そうなだけではないんだな”、と感じて、少し気持ちが癒されたりして、お母さん達はみんなバランスを見いだしているんですよね・・・」

ホントにそうですね。
我が家の双子も12月に発表会があり、見に行きましたが、楽しそうに歌い、踊り、演技をする我が子の姿を見て、「ここでの時間も子供にとっては宝だ」と感じることが出来ました。
とこちゃんの保護者の皆さまも、きっと、心温まる時を過ごして頂けたのでは、と思います。

さて、「どれだけの、どんな時間を子供と過ごせばいいのか」で浅野がよしこ先生と話して得た結論、として書いた、

子どもと過ごす時間は、「長いか短いか」、ではない。そして、このような「子どもと過ごす時間」について悩んだりすることは、誰にでもある。むしろ、当然。子どもをよく見て、気持ちを察し、どこで自分が求められているかを知る、そして求められた時にどう応えるか、また、「子どもとの間でこれは大事にしたい」ということがあるのなら、どうやってその「大事にしたい」ことをするか、考え、工夫することが大切。そして、子育ての基本を忘れない・・・

について、ここに到った理由を書いていこうと思います。

よしこ先生は、自身の子育てで、「どこで(いつ)自分が求められているか」、「求められた時にどう応えるか」を大切にしている、と話していました。例えば、食事の支度中にお子さんから何かを求められた時は、「10分、15分、食事の時間が遅れたって、誰に迷惑をかける訳ではない」と割り切って、お子さんの求めに応えるようにしているそうです。また、こんなことも話していました。

「これだけは」、のように大切にしたい事があるのなら、「じゃあ、それを叶えるためにどうしたらいいか」を工夫する。保育の現場でも同じで、「何かしてあげたい」ならば、「どうするか」を考える、と。

このような話しを聞いて、子どもにとっては、「一緒に遊びたい」、「ママ(パパ)に見せたい」、というような「その時」の自分の求めに愛情を持って応えてくれればそれでいいのかも、と思えたのです。
長く一緒に過ごす、というよりは、「ママ(パパ)!」と言われた時に、「は~い、何ですか?」と応える。
保育園から帰って、バタバタと家事をしている時に「ママ、見て~」と言われても・・・、と言う時、あるかも知れませんが、ほんの少し手を止めて、子どものしている事を見たり、一緒にやったりして、コミュニケーションが取れれば、子どもは数分で満足することが多いのでは?はたまた、笑顔で、「なあに?」と顔を向けるだけで満足することもあるのではないでしょうか?
勿論、要求にすぐには応えられない時もあると思います。その時は、別のタイミングでその要求に応える、又は、「真の要求」は何なのかを考え、それに応えてあげればいいのではないかと思いました。
また、保育園に子どもを預けていれば、一緒にいる時間が短くなるのは、仕方の無いこと。
それならば、家事を一緒にやる、など生活の中で関わる工夫をして、「共同作業」を増やす。きっと、多くのご家庭で既に工夫されていると思いますが、例えば;

・夕食のメニューを“お好み焼き”にして、混ぜたり、焼いたり、を一緒にやる。
・デリバリーを利用して、待つ間に一緒に遊ぶ。
・お総菜の食べ比べをして、どこの、何が美味しいか研究する。
・早い時間にパパ、ママが揃う家庭なら、家事を分担して、早く終わった分、子ども一緒に遊ぶ。
・お風呂タイムは思いっきり楽しむ。
・寝る前に一緒に横になり、絵本を一冊読む、などなど・・・。

そして、子どもの要求に応えるにしろ、短い時間でも工夫して子どもとの関わりを持つにしろ、忘れてはならないのは、「子どもを良く見る」こと。「子どもに求められているか」を考えてみる必要があると感じました。
子どもは日々成長しています。いくら子どもと関わりを持ちたいからと言って、いくつになってもべったり関わって、何でもかんでも手を出していては、成長の妨げになることも・・・?
また、清潔を保ち、充分な睡眠をとり、お腹を空かせて食事をする、というような、生活の基本を疎かにしていては、意味がありません。睡眠時間を削ってまで何かをしていいのは、大人になってから!ですよね(笑)。

ただ、中には、ホントにずっと母親を求め続ける子もいるそうです。
「これは、お母さん大変!」とよしこ先生、話していました。「とにかくまとわりついて、大変」、という子どもも中にはいるそうです。工夫してもどうにもならない時もあるそうです。

でも、そんな時がずっと続くわけではありません。
振り返って、「そんな時があったな・・・」と笑える日がきっと来る。
子どもの一生にしろ、ママ(パパ)の一生にしろ、「とにかくまとわりついて大変!」な時期は、短い。
だから、その時期は、それこそ「大人の食事はスーパーのお総菜多めでOK」、とか、「ホコリで死ぬことはない」と、どこかを割り切って過ごすことも必要、とよしこ先生、言っていました。
そして、「子どもは、大変な中自分を気づかってくれている」というのは、分かるんです、とも言っていましたよ。

更に、もう一言。

「とこちゃんの子ども達は安定しています。お母さんとの関係が安定している証拠です」、とよしこ先生。

月並みですが、一生懸命やっているから、悩むし、迷うし、しんどいのだと思います。
子どもの成長を、とこちゃんで、家庭で、大切に見守っていってくださいね。

2016-01-06 | Posted in 親と子どものエトセトラNo Comments »