ときどきとこちゃん
保育士、向いてる?向いてない?
とこちゃんWEB担当、浅野です。
お聞きします!!
保育士の皆さま!ご自分は保育士に向いていると思いますか?
保育園にお子さんを預けていらっしゃる保護者の皆さま!
保育士に向いている人、向いていない人、がいるとしたら、「保育士に向いている人」ってどんな人だと思いますか?
世の中には、本当に沢山の職業があります。
今のあなたの職業は、あなたに向いていると思いますか?
あなたの職業に向いている人ってどんな人だと思いますか?
今回は、「保育士に向いている人」についてよしこ先生にお話を伺いました。
よしこ先生:
「保育士って国家資格なんです。もし、適正がなければ、保育士の資格は取れないと思います。
この人は保育士になれない、と国が判断すれば、資格を取らせないはずです。ですから、保育士の資格を持っている人は『あなたは保育士に適正がある』ということですから、保育士に向いていないなんてことはないと思います」。
確かに!
資格を取るために一生懸命勉強して、実習を重ねて、試験を受けて得る、国家資格「保育士」。
「向いていない人」が得られる資格ではありませんよね。
考えてみれば、保育士のように、資格が必要な仕事でなかったとしても、その仕事に「採用された」ということは、雇う側としては「適正がある」という判断であった、ということなんですよね。
よしこ先生:
「せっかく保育士の資格を取ったのに、『向いていないかも』と辞めていく人がいることは、残念だな、と思います。ただ、辞めていく人の中には、本人は保育士を続けたいけれど、身体的理由(腰痛など)でドクターストップがかかり、辞めざるを得ない、という方もいらっしゃいます。保育士を諦めるにはそれ相応のご事情もあるかと思いますので、一概には言えませんが、資格を取って初めての職場で『向いていない』という判断をした先生には、ちょっと待って!と思います。
保育士の職場って多岐にわたるんです。
保育園だとしても、公立、私立、大規模、小規模、認定保育園、社会福祉法人が運営、株式会社が運営と色々です。
院内保育、事業所内保育、病児保育、発達支援室もあります。
他にも保育士として働ける施設は、児童厚生施設、児童養護施設、乳児院、支援センターなど、本当に様々です。
資格を持っていれば、色々な活躍の場があるのに、最初もしくは、2つ、3つの施設を経験しただけで、『私は向いていない』と決めるのは本当に勿体ないことだなと常々思っています」。
よしこ先生、熱く語ってくれました。
保育士に適正があるから資格が取れているのに、「保育士に向いていない」という理由で辞めてしまうことに疑問を感じているようです。
よしこ先生のお話を伺いながら、よしこ先生の伝えたいことが見えてきた気がします。
「向いていない」は、「その職場に向いていない」なのでは、ということです。
よしこ先生:
「どの職もそうだと思いますが、『向き不向き』よりも、『その職場に向いているか、いないか』、自分にとってここが『働きやすいか、そうではないか』なのでは、と思います。
場所を変えれば、働きやすい職場があるのではないでしょうか。
例えば、小規模保育施設だとしても、とこちゃんは合わなかった、でも別の小規模保育施設は良かった、ということがあると思います。私は、保育士を採用する立場ですが、『この先生はとこちゃんの環境下で無理なく働いていただけるかな』というところが一つの採用ポイントになっています。
例え、希望の職場に採用されなかったとしても、採用する側はその人自身を否定しているわけではありません。また、採用されなかったからって自分を否定する必要もないと思います」。
「上手くいかない」「職場になじめない」、はたまた「なかなか採用されない」=「向いていない」、という訳ではなさそうですね。
よしこ先生:
「保育士を辞めるにあたって、『私、実は子どもが嫌いだった!』と辞めていくこともまれにあります。
それはもう、仕方がないですよね。実際に毎日子どもと接してみて、こんなに大変だったんだ!子どもってかわいい天使なだけじゃなかったのね!と『実は子どもをそれほど好きじゃなかったから辞める』と、若かりし頃の元同僚が言ってました。
彼女は今、子育てしながら銀行でバリバリ働いています」。
「そう言えば・・・」、と話して下さったのですが、「私は子どもの給食を作るのが好きだった!」と気づいて調理師に転じた保育士さんもいらっしゃったとか。「子どもと関わる仕事」でも「子どもの給食を作る」方が好きだった、ということに気がついたんですね。
「保育が好きなら、色々な職場を探してみて欲しいです。転々としたっていいじゃないですか」、とよしこ先生。
そうですね。
好きなら・・・、保育士という職業を諦めて欲しくないですよね。
では、これから保育士の資格を取りたいと思っている方についてはどう思いますか?
よしこ先生:
「子どもが本当に好きであることが大前提。もし、ご自身の子育てで育児の経験があるなら、保育の仕事を少し想像することが出来ると思いますが、そういったこと(だっこ、おんぶ、おむつがえ、寝かしつけ、沐浴、調乳、散歩、食事介助、成長記録、遊びの環境づくり、掃除、歌、絵本の読み聞かせなどなど)が好きかどうか、と考えてみると良いのではないでしょうか。
そのうえであえて逆のことを申し上げますが、保育は子育てとは180度違います。
保育は専門性の連続です。おむつ交換ひとつ、おんぶひとつとっても専門性が問われます。
衛生管理、安全管理、音楽も造形も救護も栄養も記録も環境構成も・・・専門家としての知識、技術は多岐に渡って必要であり、それを維持・向上・追究していくための勉強は生涯続きます。身体だけでなく頭もフル回転、教養も一般常識も必須です。専門性を言語化していく、文書化していく能力も必要です。その覚悟はあるか。それをぜひとも学んでみたいと思えるか。
将棋士や野球選手には、プロとアマチュアが存在しますが、保育士はプロ以外存在しません。
子どもが好き、子育てが好きだけではできない職業である、ということだけは先にお伝えしておきます」。
冒頭の問い、どう考えますか?
ご自分は保育士に向いていると思いますか?
保育士に向いている人、向いていない人、がいるとしたら、「保育士に向いている人」ってどんな人だと思いますか?
今のあなたの職業は、あなたに向いていると思いますか?
あなたの職業に向いている人ってどんな人だと思いますか?
自分の仕事に向いている人がどんな人なのか・・・、考えてみるのはなかなか面白そうです。
【お知らせ】
とこちゃんでは、2017年9月から<平成30年度保育士就職・転職ガイダンス>を行います。
学生の方、転職希望、資格はあるけど働いたことがない、ブランクがある・・・など、年齢・性別を問いません。お茶を飲みながら気楽に参加出来るガイダンスです。
どうぞお気軽にお申し込み・お問い合わせ下さい。
平成30年度 保育士就職・転職ガイダンスの詳細はこちらからご覧下さい。
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