我が子を保育園に預けるということ

保育園ってどんなところ?

保育園選びの前に

そもそも

保育園ってどういうところ?

時々、こう聞かれます。

 

保育園と幼稚園の違いは?

認可と認可園はどこが違うの?

 

そのあたりは他の本にたくさん紹介されてますので割愛します。

 

ここでは

「我が子を保育園に預けるということ」のテーマに添えるよう、できるだけ現実的なことを記していきたいと思います。

 

 

保育園とひとことで言っても千差万別です。

たとえ同グループの園であっても、すべてがマニュアル化されている園であっても、同じ保育園は二つとないと思われます。

 

私はとこちゃんをオープンする前に参考として様々な園を見学してきたものの、それほど多くの保育園を知っているわけではありません。

 

 

そこで

とこちゃんの先生たちにインタビューしてみました。

 

 

とこちゃんには

いろいろな保育園で経験してきた先生もいれば

我が子を保育園・幼稚園に預けていた(いる)という先生もいます。

自身も保育園で育ちましたという先生がいたり

小さい頃から将来絶対に保育士になりたいと心に決めていた先生もいれば

社会人として他の職業に就いたものの、やはり夢を諦められず保育士になったという先生もいたり。

 

保育園ってどういうところかを知り尽している先生たちの言葉を紹介します。

 

「(とこちゃんに限らず)保育園ってどんなところ?って誰かに聞かれたら、先生ならなんて答える?」

 

(例  ディズニーランドってどんなところ?と聞かれたときに答える気分で)

 

 

・第二の家族で大家族

・小さな社会

・先生がママがわりパパがわり

・生命力がある場所

・子ども主体の場所

・教育ではなく生活の場所

・先生が親戚のおばちゃんっていう感じ

・たくましい子が多い

・一緒にいる時間が長いから人との関わりが密になれる

・お友だちと楽しく過ごせる場所

・おうちみたいな雰囲気

・頭の良い子が多い

・深い絆で結ばれる場所

・第二の家庭

・親御さんと一緒に子育てをしている場所

 

 

このコラムでは

私一人の考えではなくいろいろな人の言葉も紹介したいという思いから先生たちにインタビューしてみました。

(と言ってもみんな忙しいので立ち話程度ですが)

 

また、一斉に聞いたのではなく、先生それぞれに聞いてまわったのですが、

共通ワード「家族」や「家庭」「おうち」という言葉がでてきました。

それも迷いなく。

更に、みんなちょっとしたドヤ顔でした(^.^)

 

 

どの先生も、保育園っていう場所を「誇りに思っている」という心情も伝わってきました。

 

 

じゃあ、よしこ先生はどう答えますか?

 

 

はい、私の第一声はおそらくこうなると思います。

 

「保育園ってどんなところ?」

 

「いいところ♪」

 

漠然としすぎ?(笑)

 

だって

保育園

ひとことでは言い尽くせぬ魅力があるんだもの。

 

ひとことで言うのなら

「いいところ」

としか表現できません。

 

 

家族に愛され、家族以外の大人や友だちに愛されて。

 

昼食おやつはプロが栄養と量を考えてこしらえてくれた給食を毎日食べられる。

(1日1食、栄養バランスの整った食事を摂取することは、幼児期の体力づくりに多大な貢献をしていると思います。

家庭でプロ同等の食事を毎日調理するのは難しいですよね。)

 

いろいろな面で

保育園っこは本当に幸せだなと

保育園って本当にいいところだなと思います。

 

保育園の一人あたりの平均保育時間は一日10時間。

毎日10時間も先生や友だちと寝食を共にするのです。

必然的に、人と深い関わりができます。

 

一緒に遊んだり喧嘩したり、話し合ったりなぐさめ合ったりする時間がたっぷりあります。

 

人との関わり方、優しさ、強さ、弱さを知ることができます。

 

親と離れて過ごすことから、寂しさやつらいと思う時期もあります。

 

しかし、そんなときにおもちゃを貸してくれた友だちの優しさや抱っこしてくれた先生のあたたかさも味わうことができます。

 

幼い頃に、嬉しい楽しいだけではない、つらい悲しい感情体験をする

これはいけないことでしょうか。

かわいそうなことでしょうか。

 

つらい思い「だけ」をするのはかわいそうですが、

つらいときに誰かに手をさしのべてもらった喜びや感動は、つらい感情なしに知りうることはできないと思われます。

 

逆に、感情体験の乏しい環境で育つ子どもの方が、かわいそうだと思います。

(あくまでも個人的見解です。)

 

「感情体験の乏しい環境」とは、家庭・園問わず

常に大人が先回りして子どもにマイナス感情・体験をさせないようにしている環境のことです。

(実際にこのような保育をしている園や教育方針として育児をしているお母さんがいますのでご批判覚悟で申します。)

 

転んで怪我をしないようにデコボコ道は歩かせません。

 

子どもの言うこと、やることはなんでも聞いてやります。こたえてやります。

 

運動会では手をつないでみんなでゴールします。

心に傷が残るので競争はさせません。

 

何があっても叱りません。

静かに説明します。

 

すべてを他人のせいにして子どもに嫌な思いをさせません。

 

 

幼児期に転ばぬ先の杖を、しかも太い杖を与えられて育ったお子さんはその先どうなるでしょう。

 

失敗、挫折を知らずに中学受験を不合格となった男の子がそれを機にひきこもりになりました。

 

自分中心で生きてきた子が

親にさえ叱られたことのない子が

不本意ながらもなんとなく乗り越えた経験もない子が

この世知辛い社会で生きていくのは至難の技です。

 

幼児期の育て方は

お子さんの一生を左右します。

 

 

保育園には、日々保育の勉強をしている保育士というプロがいます。

保育士は常に、お子さんの一生を左右するという意識をもってお子さんたちと関わっています。

それはおそらく、お預かりしているお子さんだからであって、いくら保育士であっても我が子のこととなるとそこまでは考えてないかもしれません。

(お恥ずかしながら私はそうです。我が子への言動が、この子の一生を左右するとは思ってません。)

 

それが、大事なのです。

 

保育士とはいえ

家では特にひとつひとつの言葉を考えず娘、息子と接するお母さん。

保育園では、園児一人ひとりの個性を見極めてそのお子さんに適する言葉を慎重に考え、みんなで話し合う先生。

 

逆に、保育士だからって

家でも同じように先生視点で我が子に接していたら我が子は息苦しくなると思います。

 

保育士とお母さんは違うんです。

違っていいんです。

だからこそ、保育園はいいところなんです。

プロ視点で接する大人と

母親目線で接する家族と

毎日両者の愛をいっしんに受けることができます。

 

かつて、私が20代前半の頃

あるお母さまがおっしゃいました。

「先生は子どもがいないからわからない」

 

私、即答しました。

「だからこそ、わかるんです。

私に子どもがいないからこそ、気づけることがあるんです。

そして、私はプロの視点でお子さんを見守っています。

お母さまとは違う方向から子どもたちを見守る、

それが幼稚園、保育園の役割ではないでしょうか!?」

 

 

血気盛んな娘でした(笑)

お母さまもお若かったので、私の対応はクレームとして園長に報告されました。

後日、園長に呼ばれてお叱りを受けました。

そして最後に、園長先生はおっしゃいました。

「でも先生、いつもありがとう」

 

我慢していた涙が溢れでてきました。

そして、このとき

この道で、プロとして極めよう、

そう心に決めました。

 

話は少しそれてしまいましたが

ここで伝えたいことはひとつ。

 

保育園っていいところ。

家族とプロがそれぞれの立場で

ともに手をとりあい

お子さんの成長を見守っていく場所だから。

 

大人たちが手をとりあう姿を見て育った子どもたちは

きっと、大人に憧れをもつと思います。

大きく言えば

保育園は「子どもに夢をあたえる場所」と言っても過言ではないかもしれません。

(こういう視点から、とこちゃんでは子どもたちにいろいろな場面で「かっこいい大人」を紹介するようにしています。)

 

 

これを読んで、保育園に興味をもってくださったお父さまお母さま

ぜひいろいろな保育園を尋ねてみてくださいね。

 

おまけ

さすがに私も大人になりました。

お母さまに楯突くことはめったにありませんのでご安心ください。

めったに、ね(笑)

 

次回は、入園準備をテーマに記します。